■Pure 7


「そうですね・・・。相手にもよりますが。今日のあなたはいつもと違いますね。
 こんな話を私に切り出してくるなんて。その手の悩み事なら、私ではなく
 オリヴィエ様やオスカー様にお聞きなさい。私では気の利いた答えを返せる程
 そういったことに慣れていませんから。」

エルンストさんは、どこかルヴァ様に似てる。だって、メルが尋ねたことに対して
しっかりと筋を通して説明して下さる。もし、自分でも中途半端だって思うことなら
本に頼ってみたり他の人に尋ねるように薦めてくれる。
優しい人だなぁ、エルンストさん。もうメルの心も・・・。

「エルンストさん。メル、エルンストさんのことが大好きなの・・・。」
「私もメルのことが好きですよ。素直で明るいあなたが・・・。」

きっとエルンストさんは、メルが友達として好きだって言ったんだと思ってるよ。
違う!メルは、そんなつもりで言ったんじゃない!そんな軽い気持ちじゃ・・・。

「違うの・・・。メルはエルンストさんへの気持ちは特別なの。
 他の守護聖様や教官さんたちへの気持ちとは違うの。こんな感情、今は初めてだから
 上手く説明出来ないけど、マルセル様やティカムさんへの気持ちとは違うの。」
「メル・・・。」

エルンストさん、きっとメルのこと変だと思ってる。恋愛には無縁の人だから、
そんなことやめておきなさいって、怒られるかもしれない。
物事を数値で比較したり判断したりするのが、当たり前の人だから。

「メル、ずっとそんなことを考えていたのですか?私のようなつまらない男のことを・・・。」
「いつ頃からか、具体的には覚えていないけど、女王選出の日がだいたい決まってくらいから
 ずっと気になってて・・・。占い師は自分のこと占っちゃいけないから、この気持ちが
 何なのか、わかるのに少し時間はかかったけど、今ならちゃんと分かるよ。
 エルンストさんのことが好きだって・・・。」




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